イモリを育てる 2022年の活動
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始動!「いもりの里」事業

  研究・教育用アカハライモリの大規模養殖/谷津田・里山環境の復元の試み「いもりの里」事業が茨城県取手市で始動しました。 

[背景と経緯]
  里山に囲まれた谷合いの湿地(谷津田)は、かつては水田として利用されていましたが、農機具の導入が困難な上、絞り水(冷たい湧水)のため稲の生育に適さず、多くが耕作放棄地となっています。近年、谷津田は絶滅を免れた希少生物の隠れ家として注目されるようになり、コメ生産の場からサンクチュアリへとその位置づけが変わりつつあります。しかし、産業廃棄物の不法投棄は止まず、埋め立てによる駐車場/宅地化の危険にもさらされています。こうした現状の中、都市行政や地域住民は、これを如何に防ぎ、如何にして谷津田・里山の自然を『地域の宝』として復元し次世代に継承していくか、これらの課題の解決に向け方途を模索しています。茨城県取手市も例外ではありません。取手市には貝塚地区と高井地区に広大(24ha超)な谷津田・里山があります。
  井守(イモリ)は、谷津田に生きる水棲動物の代表であり、生命科学の教育や研究において極めて有用な実験動物です。しかし、生息数は減少し、2006年に準絶滅危惧種として登録されました。このため、如何にして今後研究・教育用イモリを安定的に確保するかが緊急の課題となりました。イモリネットワークは、課題解決に向けてイモリの保護・保全活動を開始するとともに、研究・教育用資源化(バイオリソース化)に向けて野外での大規模養殖の可能性を模索し始めました。
  イモリネットワーク・筑波大グループは2007年から取手市・NPO法人・次世代教育センターと連携し、イモリを題材にした生命環境科学教育「いのちの話」を行ってきました。その縁もあり、取手市に研究・教育用イモリの養殖を前提とした谷津田・里山の復元・維持構想(仮称「いもりの里」構想)を提案いたしました。すなわち、基盤整備以前(昭和40年代)の谷津田・里山環境を復元し、  そこで研究・教育用アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)を養殖するという構想です。
近年、谷津田・里山の保護・保全の取り組みが広がりを見せ、かつての動物(メダカ、ゲンゴロウ、ホタル、タガメ、ドジョウなど)も水辺に戻りつつありますが、残念ながらイモリの姿はありません。取手市でも未だイモリの姿は確認されておらず、一方でアメリカザリガニなど特定外来生物による生物相の貧困化が進んでいます。すなわち、イモリを養殖するとは、こうした悪条件の中、上質の自然環境を人力で復元する試みに他なりません。これには、我々学術サイドの知恵と経験、地域住民・ボランティア、行政の連携・協力が不可欠です。
  我々は2度の住民説明会と市民公開講座「井守から見る生命の不思議(2009年2月21日)(筑波大学・大学院生命環境科学研究科・研究プロジェクト経費による支援)」を開催しました。そして、住民・地権者の協力の下、事業計画案も定まり、2009年10月28日に取手市に住民協議会「いもりの里協議会」が設置され、計画がいよいよ始動しました。
  なお、イモリ養殖池事業は文部科学省・科学研究費補助金(21300150; 24240062)、筑波大学・社会貢献プロジェクト(平成21年度〜)、取手市一般公募補助事業(平成22年度〜)等において支援されております。

 いもりの里の2019年度、年間行事予定 こちら
 *2022年度は、新型コロナ感染症の問題が終息するまでイベントは休止いたします。

5月30日(月) 実験室で産んだ卵は発生し順調に成長しています。孵化して泳ぎだすまで観察します。

このことは、いもりの里で成体の雄と雌が出会い、結婚し、産卵していることを示唆しています。

13年に渡るいもりの里の活動が新しいステージに入りました

 5月24日
5月25日
 
 
5月30日
 
   



5月26日(木) 実験室に持ち帰った雌イモリ3匹を里に返しました。


5月25日(水) 実験室に持ち帰った雌イモリ(5月22日の写真の4枚目の個体))が自然産卵しました。1個。



5月24日(火) 実験室に持ち帰った雌イモリ(5月22日の写真の2枚目の個体))が自然産卵しました。7個。

   



5月22日(日) イモリの捜索を行いました。栗原さんご家族と有泉さんご家族にご協力いただきました。

イモリ幼生の飼育カゴ付近に成体イモリがたくさん集まっていました。13匹、捕獲しました。
メスが受精卵を産むかどうか調べるため、メス3匹(下の写真の2枚目、4枚目、6枚目の個体))を実験室に持ち帰りました。

メス7匹
全て新規な個体でした。

   


オス6匹
1匹目の雄は昨年の4月4日に確認した個体でした。厳しい夏を乗り越えて戻ってきました。
それ以外は全て新規の個体でした。





5月18日(水) 報告: 千葉

イモリの飼育用のカゴを設置しに「いもりの里」に行きましたところ、大きくて立派なオス2匹を見つけました。
カゴを設置している田んぼです。この場所は昨年もイモリを見つけた場所で、周囲の水路でも頻繁にイモリが見つかってきました。
今回の2匹はこれまでに記録がないイモリです。
(4月に死んでいたイモリについても確認しましたが、新規の個体でした)
画像記録を付ける前に放流したイモリか、里で幼生/幼体から成長したイモリだと考えられます。
生まれた場所に戻ってくるのでしょうか、興味深いです。
見つけたイモリは、鳥に見つからないように同じ田んぼの草の茂った目立たない場所に放しました。

オスが集まっているということは、次にメスが集まってくることが予想されます。
5月21日(土)あるいは5月22日(日)の調査が楽しみです。



5月4日(水) 報告: 山田さん

今年1月末頃に出没したイノシシと同じかどうかわかりませんが、いもりの里の入口から少し入ったところに大きな糞と今度は足跡もありました。
田んぼの畔やそのほかの場所も前回と同様派手に掘り返されていました。
5/2の昼間には形跡はなかったので、おそらく5/2夜から5/3夜あたりに現れたのだと思われます。
再度注意が必要ですね。



4月9日(土) 報告: 山田さん
イモリを見つけましたが、鳥か何かに頭をつつかれたらしく死んでいました(添付写真)。
場所は、水を放出している池です。
>これまで見つかっていないオスのイモリでした(千葉@筑波大)。

(アカガエル)
10日ほど前に死んだアカガエルを1匹、1週間ほど前に産卵途中で襲われて死んだと思われるアカガエルを2匹見つけました。
卵塊は受精できなかった模様。これまでこれほどの被害はなかったのですが・・・。
食べずに放置するので、犯人は、アオサギでもないとするとカラス?

(イノシシ)
 この1か月弱ほどは大きなイノシシの気配はありません。
 ただし1週間ほど前に小さな掘り返し跡と小さ目の糞が見つかりました。
 雰囲気的に前のよりも小さな個体のような気がします。経過観察中。



3月30日(水) 井戸ポンプを交換し、水循環を再開しました。



2月2日(水)2020-2021年 いもりの里 昆虫図鑑 が完成しました(山田さん)



2月2日(水) 井戸ポンプを交換することになりました。



1月24日(月) 報告:山田さん

いもりの里の様子を見てきました。
メインの田んぼだけでなく入り口側の田んぼも奥のほうの池もその水際が結構広範囲に掘り返されていました。
糞もありました。かなり大きいです。



1月23日(日) 報告:山田さん

いもりの里の様子を見てきたところ田んぼの周りの畔が広範囲に掘り返されていました。1/21には荒らされていなかったので、金曜日の夜から日曜日にかけてやられたのだと思います。荒らされ具合からおそらくイノシシの仕業と思われます。

また、昨年守谷市の「野鳥の小道(木道)」にイノシシ出現注意の立札が設置されたことからも、近辺にいるのは間違いなさそうです。

住宅地も近いので、いもりの里は手ごろな住みかとなる可能性があります。


1月18日(火)いもりの里の冬景色(報告:山田さん)