イモリを育てる 2018年の活動
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始動!「いもりの里」事業

  研究・教育用アカハライモリの大規模養殖/谷津田・里山環境の復元の試み「いもりの里」事業が茨城県取手市で始動しました。 

[背景と経緯]
  里山に囲まれた谷合いの湿地(谷津田)は、かつては水田として利用されていましたが、農機具の導入が困難な上、絞り水(冷たい湧水)のため稲の生育に適さず、多くが耕作放棄地となっています。近年、谷津田は絶滅を免れた希少生物の隠れ家として注目されるようになり、コメ生産の場からサンクチュアリへとその位置づけが変わりつつあります。しかし、産業廃棄物の不法投棄は止まず、埋め立てによる駐車場/宅地化の危険にもさらされています。こうした現状の中、都市行政や地域住民は、これを如何に防ぎ、如何にして谷津田・里山の自然を『地域の宝』として復元し次世代に継承していくか、これらの課題の解決に向け方途を模索しています。茨城県取手市も例外ではありません。取手市には貝塚地区と高井地区に広大(24ha超)な谷津田・里山があります。
  井守(イモリ)は、谷津田に生きる水棲動物の代表であり、生命科学の教育や研究において極めて有用な実験動物です。しかし、生息数は減少し、2006年に準絶滅危惧種として登録されました。このため、如何にして今後研究・教育用イモリを安定的に確保するかが緊急の課題となりました。イモリネットワークは、課題解決に向けてイモリの保護・保全活動を開始するとともに、研究・教育用資源化(バイオリソース化)に向けて野外での大規模養殖の可能性を模索し始めました。
  イモリネットワーク・筑波大グループは2007年から取手市・NPO法人・次世代教育センターと連携し、イモリを題材にした生命環境科学教育「いのちの話」を行ってきました。その縁もあり、取手市に研究・教育用イモリの養殖を前提とした谷津田・里山の復元・維持構想(仮称「いもりの里」構想)を提案いたしました。すなわち、基盤整備以前(昭和40年代)の谷津田・里山環境を復元し、  そこで研究・教育用アカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)を養殖するという構想です。
近年、谷津田・里山の保護・保全の取り組みが広がりを見せ、かつての動物(メダカ、ゲンゴロウ、ホタル、タガメ、ドジョウなど)も水辺に戻りつつありますが、残念ながらイモリの姿はありません。取手市でも未だイモリの姿は確認されておらず、一方でアメリカザリガニなど特定外来生物による生物相の貧困化が進んでいます。すなわち、イモリを養殖するとは、こうした悪条件の中、上質の自然環境を人力で復元する試みに他なりません。これには、我々学術サイドの知恵と経験、地域住民・ボランティア、行政の連携・協力が不可欠です。
  我々は2度の住民説明会と市民公開講座「井守から見る生命の不思議(2009年2月21日)(筑波大学・大学院生命環境科学研究科・研究プロジェクト経費による支援)」を開催しました。そして、住民・地権者の協力の下、事業計画案も定まり、2009年10月28日に取手市に住民協議会「いもりの里協議会」が設置され、計画がいよいよ始動しました。
  なお、イモリ養殖池事業は文部科学省・科学研究費補助金(21300150; 24240062)、筑波大学・社会貢献プロジェクト(平成21年度〜)、取手市一般公募補助事業(平成22年度〜)等において支援されております。

 いもりの里の年間行事予定 こちら


8月05日(日)イベント「星空の下の科学教室 & 灯火採集」を開催しました。

・星空の下の科学教室 「プラスチックごみのゆくえ」
 
講師: 安原 昭夫 先生
   (
国立環境研究所で化学物質による環境汚染について研究された後、東京理科大学・環境安全センターのセンター長をされました)
 
 プラスチックごみが動物たちや自然環境にどのように影響するかについて、とてもわかりやすくお話しいただきました。ありがとうございました。
 ポイ捨ては絶対にやめましょうね。

・灯火採集
 講師: 八畑 謙介 先生 (筑波大学)
     若島 朋幸(筑波大学・生物学類2年)
     依田 剛明(筑波大学・生物学類2年)
     長谷部有紀(筑波大学・生物学類3年)

 参加者: 
   一般      22人(子ども13人・大人9人)
   市民ボランティア 3人
   大学       6人
   地元       1人
   事務局      1人
   その他(講師)  1人
   合計      34人
 


たくさん変態していました。幼体を林床に放しました。




7月16日(日)イベント「竹水鉄砲づくり & ザリガニ釣り」を開催しました。
 
 参加者:
 一般       60人(子ども 29人 ・ 大人 31人)
 市民ボランティア  3人
 大学        1人
 地元        1人
 事務局       1人
 合計       66人

 




6月17日(日)イベント「土壌生物観察会」を開催しました。
 講師:八畑謙介先生(筑波大学)
     大宮 悠(筑波大学・生物学類2年)
     若島 朋幸(筑波大学・生物学類2年)
     寺田昂平(筑波大学・生物学類3年)
     長谷部有紀(筑波大学・生物学類3年)

  参加者: 
 一般           48人(子ども 24人 ・ 大人 24人)
 市民ボランティア    1人
 大学           7人
 事務局          1人
 合計          57人
 
  



5月27日(日)イベント「田植え」を開催しました。

   参加者: 
 一般        41人(子ども 20人・大人 21人)
 市民ボランティア  4人
 市役所        5人
 大学         7人
 地元         12人
 事務局        1人
 合計        70人
  
 



5月 6日(日)イベント「どろんこ田んぼ運動会」を開催しました。

 参加者: 
 一般        60人(子ども 34人・大人 26人)
 市民ボランティア  4人
 市役所        4人
 大学         2人
 地元         7人
 事務局        1人
 合計        78人

  


 イモリの里親さんが、大きくなったイモリ達を里に放しました。



 林床で飼育していた(冬眠していた)イモリを、すべて林床に放しました。みんな山の方に歩いていきました。大きくなって水田に戻ってくることを願っています。




4月15日(日)イベント「草餅つき」、雨で中止になってしまいました。残念。



3月25日(日)イベント「デイキャンプ」を開催しました。

 参加者:
 一般        29人(子ども17人 ・ 大人12人)
 市民ボランティア  2人
 大学         1人
 地元         1人
 事務局        1人
 合計        34人

  
 



2月18日(日)イベント「いもりの学習会」を開催しました。
 筑波大学・千葉親文再生生理学研究室

 参加者:
 一般         33人(子ども19人 ・ 大人14人)
 市民ボランティア  3人
 大学         5人
 地元         2人
 事務局        1人
 合計        44人

  
 


2月14日(水)「いもりの里展」が開催されています。
 場所:取手市アートギャラリー
 期間:2月15日〜2月28日

     


2月12日(月)大きなアライグマ(オス)が1頭、罠にかかりました。
 報告:山田さん
 *取手市環境対策課の皆さんが対応してくださいました。ありがとうございました。



1月28日(日)イベント「野鳥観察会」を開催しました。
 講師:山田利光さん(山田さん)

 参加者:
  一般        19人(子ども 11人 ・ 大人 8人)
  市民ボランティア  3人
  地元          2人
  大学          1人
  事務局        1人
  合計        26人


 曇りで気温は低かったけれども風はなく、雪もまだきれいに残っていたため、自然観察には大変良い条件となりました。
 見られた鳥:アオサギ、カワセミ、カシラダカ、ヒヨドリ、セグロセキレイ
 声:カケス、シジュウカラ、ハシブトガラス、クサシギ
 観察できたもの:ノウサギの足跡と糞、小動物の足跡、アオサギの足跡、
 タヌキの糞、カワセミの糞、小鳥が何者かにに襲われた跡
 自然観察後は大人も子どもも雪あそびを楽しみました。


何かの動物の足跡

ノウサギの足跡
     

1月10日(水) 2017年 いもりの里 昆虫図鑑ができました。
 作成:山田さん

 

 (2017年雑感 by 山田さん)
・通常4月から6月ころは多種の昆虫が見られるのですが、 今年は天候不順のためきわめて寂しい結果でした。
・2014年まで普通にいたギンヤンマが2015年からぱったりとみられなくなりました。 また、クロスジギンヤンマ、コシアキトンボも2-3年前からあまりみかけなくなり、
 2017年は一度も観察できませんでした。彼らの好きな環境ではなくなったようです。
 (ある程度の広さの開けた水面が必要なのかなと思います。)
・水生昆虫も2017年はハイイロゲンゴロウの数が激減、ヒメガムシは観察できずと、 水辺の環境が2-3年前とは変わったような印象です。
・2016年からウスイロササキリが激減。代わって2017年にホシササキリが観察されました。